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本製作に必要なものと製品が完成するまでのステップについて解説

本を作りたいけどなにから手をつけたら良いか悩んでしまいますよね。

簡単に本といっても、原稿作りや印刷会社との打ち合わせなど工程が多く、時間はかかってしまうもの。

少しでも短縮できるなら手順を知りたいと思う人も多いはず。

そこで本記事では本を作って50年の萩の郷福祉工場 印刷部が少しでもスムーズに印刷会社へ依頼できるように下記について重点的に紹介します。

本製作に必要なもの

本を製作する上で準備するものを紹介します。

  1. サイズを決める
  2. 原稿用紙またはデジタル原稿で執筆
  3. 写真や図解の挿入
  4. 刷り色の選択
  5. 製本方法

サイズを決める

情報元:三恵社

本といってもプリントでよく使用するA4判、B5判から文庫サイズや新書サイズなど種類が多いため、自分が作りたいサイズを決めることは重要です。

一般的なサイズは下記のとおり。

サイズ幅(mm)高さ(mm)
A4210297
B5182257
A5148210
B6125176
大型新書(新B6)103182
新書・文庫(A6)105148
四六判130188
規格の例

注意点として、サイズは地域や印刷会社によって異なる場合があります。

そのため印刷会社と打ち合わせを行う際には、要件に応じたサイズを確認しましょう。

本のサイズについてもっと知りたい人は本制作におけるサイズ選びのポイントと選び方を紹介で詳しく紹介していますので、参考にしてください。

原稿を準備する

原稿の執筆に関しては手書き原稿でも、ワードなどデジタル原稿でも問いません。

自分の扱いやすいツールを使用しましょう。

時間の短縮をしたいはデジタル原稿だと印刷会社へメールで添付できるため簡単に済みます。

手書き原稿の場合でも問題なく作業ができますが、ページ数を把握しやすいように400字詰めの原稿用紙なら同じものを使用してください。

200字詰めの原稿用紙と400字詰めの原稿用紙を混ぜるのは、混乱を招きますので避けましょう。

写真や図解の挿入

本の中に写真や図解・表などを入れたい場合は別途データを用意してください。

写真は撮影した元データ(jpegなど)を印刷会社へ渡してください。

ワードなどに張り付けたデータだとしても必ず元データを渡しましょう。

理由は張り付けたデータは補正がしにくいため、品質が悪くなる恐れがあるからです。

表や図解に関しても自分で作成できるなら作ったデータを企業へ渡してください。

データがない場合やデザイン的な作業が必要場合は印刷会社へ相談しましょう。

刷り色の選択

印刷する色を決めておくのも大切です。

なぜならモノクロ印刷とカラー印刷では料金が違うからです。

予算と相談になるため、表紙のみカラー印刷をして本文はモノクロ印刷で済ませるといったこともできますので、印刷会社とよく相談しましょう。

複数の仕様パターンで見積依頼をすると料金の把握もしやすくなります。

製本方法を決める

製本方法はいくつか種類があります。

無線綴じ

情報元:suprint

無線綴じは本文を糊で固めて表紙を巻くように製本します。

少ないページでも製本でき、背表紙を作ることが可能。

メリットは本棚や書庫から探しやすいことや耐久性に優れていること。

主に教科書や文庫本、報告書など様々な冊子の製本で使われます。

中綴じ

中綴じは本文を重ねて中央をホッチキスや針金で綴じ、2つ折する製本です。

そのためページの開きが良く手を放しても扱いやすい冊子です。

雑誌のようなカジュアルな印象で製本したい人におすすめ。

ハードカバー(上製本)

情報元:ガップリ

上製本は別仕立ての厚い紙で作成した表紙で本文を閉じる製本です。

上製本の特徴は耐久性に優れていて、長期間の保存に対応します。

別途カバーをつけると高級感が増し、特別感もアップ。

無線綴じや中綴じに比べ工程が多く、さらに製作費用はかかりますが、長く愛用できる本を作れます。

本が完成するまでの流れ

本が完成するまでの流れについて紹介します。

  1. 入稿
  2. デザイン・編集作業
  3. 校正
  4. 印刷・製本

入稿

印刷会社へ原稿を渡すことを入稿と言います。

入稿方法はメールに添付やサーバーにアップ、または手渡しでも対応します。

入稿までの間に見積のやり取りが終わっていると思いますが、まだ金額に折り合いがついていない場合は金額に納得してから入稿をしてください。

また、原稿を渡す際にはスケジュールの確認や、仕上りに対しての要望は全て担当へ伝えることで時間短縮になります。

デザイン・編集作業

入稿したら印刷会社でデザイン・編集作業に入ります。

デザインに関してよく分からない場合は、参考した本などを担当へ渡すなどしてイメージをより具体化させましょう。

本文について書体や段組といった具体的な構成案がある際は全て担当へ伝えてください

もちろん不明な場合は編集者が各自バランスを見て編集を行います。

アドバイスとしては、具体的に完成イメージを言語化して伝えることで、デザイナーや編集者が迷わないで作業に入れますので読ませたい人を想定してデザインを構成しましょう。

萩の郷福祉工場 印刷部はお客様の作りたいを一緒に形にしていきます。

まずはお気軽にお問合せください。

校正

ページ数やデザインの程度により作業日数は変動しますが、概ね2週間前後で初回の校正原稿(初稿)を提示できます。

初稿の戻しについては手書きで修正を指示しても構いませんし、メールで修正指示を送信しても対応します。

修正がある際は目視で修正がわかるようにしてください。

簡単な修正でも口頭で伝えるのは事故の元になりますので、面倒でも修正を書いて印刷会社へ渡してください。

修正する箇所が無くなったら印刷会社へ校了(修正が全て完了した意味)の意図を伝え次の工程へ進行させましょう。

印刷・製本

校了になったら印刷・製本工程へ進行します。

こちらも部数とページ数によって作業時間が変動しますが、概ね1週間から2週間の間に品物は仕上がります。

商品が完成したら、担当営業がお届けする、または発送にて対応します。

納品の際に納品・請求書を発行致しますので、お手元に届いたら確認してください。

書籍における用紙の選び方

用紙の選び方について紹介します。

用紙の種類

印刷に使用する用紙の種類はとても多いため、全てを紹介できません

一般的に多く使用されるものを紹介します。

用紙特徴
上質紙表面に塗料が塗られていない用紙
ノートやプリントなど身の回りで多く活用されている用紙
色上質紙上質紙に色をつけた用紙
カラーバリエーションが豊富でカラー印刷をしなくても安価に印象を変えられる
コート紙表面をコート剤でコーティングした光沢のある用紙
主に広告チラシに使用され写真の色が良く再現できる
マット紙表面にマット系の塗料を塗った用紙
光沢がおさえられ落ち着いた上質な印象に最適
書籍用紙目に優しく淡い黄色みがかっている用紙
さらっとした感触でページをめくりやすい質感となっている
その他ファンシー用紙よりクリエイティブな創作物向けの用紙
パッケージや本の用紙やカバーなど様々な場面で活用される
金額は高め

実際に使われている用紙を参考にする

用紙の選び方については種類が多く、悩んでしまうと時間がかかってしまいます。

そこで一例ではありますが、下記例を紹介しますので参考にしてください。

報告書

報告書のような冊子で多く使用される紙は表紙を色上質の厚い紙質、本文に上質の70Kという仕様が安価でよく活用されます。

報告書のような資料をメインとした冊子ではメモをとることが想定されるため、ペンが書きやすい上質紙が扱いやすいでしょう。

固いイメージにアクセントをつけたい場合は表紙に色がついた色上質紙を使用することで冊子のイメージを変えられます。

書籍

書籍では表紙をマット系の厚い紙質、本文に書籍用紙の70K相当に加え、カバーをつける際はコート紙でカラー印刷といった仕様が多い印象。

書籍に関してはグラビアページと呼ばれるカラーページを設ける場合もありますので、その際は発色が良いコート紙を推奨します。

カバーに加工を施したい場合はPP加工とよばれる表面にフィルムを貼ることで耐久性を向上させます。

分からない時は担当営業に相談

用紙に関してはバリエーションが多く、担当営業も全ての用紙について把握しておりません。

そのため、作りたい本の参考にした見本などを担当に渡してください。

製作物に答えはありませんので、気に入った紙が見つかるまで担当と確認しながら仕様を確認するとイメージが違ったという失敗は防げます。

印刷会社へ依頼方法

印刷会社へ依頼方法について紹介します。

印刷会社を決める

本を作る手助けをしてくれる印刷会社を探しましょう。

印刷会社といっても得意分野は違うため、HPや実際に問合せを行い対応が良い印刷会社を見つけましょう。

重要視したいポイントは以下4つ

  1. 本製作において設備が整っている
  2. ヒアリングを丁寧にしてくれる
  3. 納期対応が柔軟である
  4. 価格についてフレキシブルに対応してくれる

当たり前のように感じますが、本を作る設備を完備した印刷会社を選びましょう。

特に製本設備がない印刷会社は外注で対応するため、価格も高くなります。

また、丁寧にヒアリングしてくれる会社を選ぶことも大事です。

製作者の要望をいかに形にするかが大切なので、自分で仕様を決め、話を強引に進めるような印刷会社は避けましょう。

納期対応や価格について柔軟性がある印刷会社は好感度が上がります。

3社程度を目安に問合せや見積依頼を行い自身と相性が良い会社を選ぶことも失敗のリスクが下がります。

もちろん弊社でも対応しますので気になる人はお問合せからお気軽にご相談ください。

見積依頼をする

印刷会社を概ね見当をつけたら見積依頼をしましょう。

見積依頼において仕様を正確に伝えることはとても大事です。

とはいえ本の仕様について不明なことがあるのは当然。

そこで現役印刷会社が仕様の決め方を例をつけて教えます。

仕様の要素決定事項の例
サイズA4、B5、文庫サイズなど
ページ数100ページ、200ページ、扉1枚など
印刷方式(表紙・本文)表紙カラー印刷、本文モノクロ印刷、全てカラー印刷など
用紙素材(表紙・本文)上質紙、コート紙、マット紙、色上質紙など 厚さ不明の際は「厚め」や一般人的なものでOK
表紙加工PP加工、ラミネート、箔押しなど 特にない場合は伝えなくてOK
製本方式無線綴じ、中綴じ、上製本など
印刷データ自分で編集したデータを持ち込む or 印刷会社で編集をお願いする
編集・レイアウト(編集をお願いする場合)写真の点数、図や表の数など
部数100冊、200冊、1,000冊など
本製作の仕様(例)

複数声がけをして安い印刷会社へ決めても良いですし、よく相談に応じてくれる会社へ決めても良いでしょう。

注意点として、打ち合わせを重ねていくと仕様が変更することがあります(紙やページ数など)

変更点がある場合は金額も変動することがありますので、担当者とよく話をしてください。

また予算面や納期対応で折合いがつかない印刷会社もありますので、その際ははっきりと断ってください。

スケジュールの確認

見積依頼と同時にスケジュールの確認も一緒に行いましょう。

スケジュールを明確にするために、原稿の渡し日(入稿日)を伝え、納期が決まっているなら納品日も合わせて伝えます。

納期優先でスケジュールを組むため、入稿日を早めてほしい、または校正確認の日数を詰めてほしいといった要望が印刷会社から相談されることがあります。

その際はよく話し合いましょう。

原稿を渡す(入稿)

金額とスケジュールに納得できたら改めて商談成立となりますので、入稿の準備をします。

入稿の際は原稿を持ち込むのか、データ送信するのかを担当営業とよく話をしてから決めてください。

入稿時に再度スケジュールの確認をしておくとお互い忘れにくくなる他、可能であればスケジュール表を印刷会社に作成してもらうと目視でわかりやすくなるのでおすすめです。

本の製作についてよくある質問

本製作においてよくある質問に答えます。

費用を抑える方法は?

書籍製作の費用を抑えたい場合は、見積依頼をする際になるべく正確な情報を企業側へ伝えてください。

曖昧な仕様の場合、用紙など流通量の多い紙で積算することが多く、また値引き処理もどの程度できるか把握が難しいからです。

ページ数や部数、分かる範囲で用紙についても印刷会社へ伝えるとより正確な見積書を提示できます。

また、入稿の際にワードなど文字文字データを渡すことで文字入力費を削減できます。

印刷会社で全く編集をしないような完全データ入稿であれば、さらに編集費も削減できるため大幅に費用を下げられますが、扱うソフトが限定されることや専門的な知識が必要なため、初めての人は印刷会社へ相談してください。

入稿から納期までどのくらいの期間かかる?

ページ数や部数により期間は変動しますが、概ねデザイン・編集作業からスタートして3か月程度です。

完全データ入稿の場合だと、小ロットで1週間程度、500部から1000部なら2週間から3週間程度で本が完成します。

変動要素が多いため、よく確認しましょう。

専門用語が多くてむずかしそう

印刷に関わる用語として専門的なものはありますが、基本的に難しいものは使いませン。

担当営業も基本的には初めての人にもわかりやすいように専門用語は使わないようにして話をします。

データの受け渡しの際などアルファベットで伝えることもありますので、自信がない人は担当営業へ詳しく聞きましょう。

本の作り方まとめ

本記事では本製作において必要なもの、本ができるまでの流れ、印刷会社への依頼方法を紹介しました。

本といっても実際は書籍、報告書、パンフレットなど様々な形や形式があり、オリジナルの1冊が残ると考えると貴重性が上がります。

完成までのスピードを上げたいなら、原稿をデジタル入力まで済ませたものを印刷会社へ渡しましょう。

もちろん、これから本を作りたいけど、原稿の作り方から相談したいという人は一度お問合せから相談ください。

予算や工程など一緒に考えますので、作りたいを形にしましょう。

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